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CIO革命障壁を打ち破り、価値を生み出すの読書メモ

CIO革命障壁を打ち破り、価値を生み出すを読んだ時のメモ

CIO革命障壁を打ち破り、価値を生み出すのメモ

  • テクノロジー・リーダーの責務

    • 大企業のCIOは通常、数十の機能にまたがる、数百、場合によっては数千ものアプリケーションを、グローバル規模で管理している。
    • CIOは業務運営の基盤となる基幹 IT サービスを日常的に提供している
    • 将来の成功への道を切り拓くイノベーションの主導役をも期待されている
    • プラットフォームとエコシステムは、ほぼすべてのビジネスをテクノロジー・ビジネスに転換し、さらに隣接する市場へのアクセスやバリュー・チェーン全体の統合を可能にする。
  • 最上位の経営層と直接的につながり、全社的な視点に立つCIOは、部門間の重要な架け橋となっている。
  • 複数の利害関係者の優先事項に囲まれた中で、CIOは時代の先取りもしなくてはならない。さもなければ、絶え間なく起こり続ける危機に対し、その場しのぎの対応に終始してしまうからである。
  • CIOとして成功している者は、変革を加速させる方法を見つけることに重点を置いている。そして、自らの役割を、短期的な危機管理者、あるいはオペレーションの専門家といった立場から、ビジネスとテクノロジーの統合を推進するリーダー兼アドバイザーへと見事に進化させたのである。
  • 価値を生み出す能力

    • 6つのバリュー・ドライバーの特質とは何か。一つひとつのバリュー・ドライバーを個別に運用しても、限界があるが、これらを組み合わせることで、テクノロジーの及ぶ範囲と影響力は拡大し、新たな価値を生み出すことができるのである。
    • 資産やリソース、洞察、および機会をリアルタイムの変化に応じて動的に組み合わせる能力も、価値を創出する。
    • CTO にとってのそれは、テクノロジー戦略やテクノロジー・アーキテクチャー、テクノロジー・オペレーションへのより包括的、全体的なアプローチの策定において、リーダーシップを発揮することであろう。
  • CIOや CTO の役割は、組織の体制やニーズに基づいて定義されることが多く、リーダー個人の特徴やスタイルに基づいて定義されるケースは稀である。

6つのバリュー・ドライバー

  • CIOが戦略的に主導する3つのバリュー・ドライバー

    • テクノロジー
    • プロセス
  • CIOが主導あるいは補助的な役割を果たす3つのバリュー・ドライバー

    • 目的
    • パートナーシップ
    • イノベーション

      CIOの主な職務

  • ハイブリッドクラウド・テクノロジーへの転換を推進すること
  • 多くのCIOが、独自データの洞察を取得・分析・強化する能力を中心としたITオペレーションの再構築に取り組んでいる。
  • CIOの74% は、内外のソースからデータを取り込む能力に長けていると自身を評価
  • 87%は組織のデータ戦略でリーダーシップを発揮していると考えている。
  • データの価値は一面的なものではなく、その価値は特定ユーザーの特定ニーズに、特定のタイミングで対応することで高まることをCIOは認識している。
  • 職責1:部門横断的なファシリテーター(Cross-functional Facilitator): 部門を超えたイノベーターとしての活動を期待され、社内で最も多様な責任を任され、かつ最も多様な成功要因を満たしている。

    • 責任を持つ職務の上位5項目
    • データ・ガバナンスおよびコンプライアンス
    • サプライチェーン・マネージメント
    • 顧客体験
    • データ・プライバシー
    • 事業継続性
    • 時間をかける職務の上位3項目
    • イノベーション戦略
    • データ・プライバシー
    • サイバー・セキュリティー
  • 職責2:クリティカル・オペレーター(Critical Operator)

    • 責任を持つ職務の上位5項目
    • 事業継続性
    • 職場の機能実現
    • 人財管理および生産性
    • サプライチェーン・マネージメント
    • 顧客体験
    • 時間をかける職務の上位3項目
    • 事業継続性
    • エコシステム戦略
    • サステナビリティー課題
  • 職責3:ビジョナリー・ビルダー(Visionary Builder)

    • 責任を持つ職務の上位5項目
    • 経営層や取締役会への助言
    • テクノロジー戦略
    • テクノロジー・オペレーション
    • データ・プライバシー
    • テクノロジー・アーキテクチャー
    • 時間をかける職務の上位3項目
    • テクノロジー戦略
    • テクノロジー・アーキテクチャー
    • データ・プライバシー

行動指針

  • すべてのCIOに適応可能な行動指標: 組織における、自らのポジションの確保テクノロジー・リーダーとしての影響力を高める

    • 目的とミッションを明確化する。: 他のテクノロジー・リーダーと積極的に連携し、目的とミッションの明確化を図り、職務の重複を回避する。
    • テクノロジーで何ができるのか洗い出す。: IT 組織としての強みを活かし、ビジネス戦略の推進においてテクノロジー部門が果たす役割を強化する。
    • 重要事項の結果を注視する。: テクノロジーへの投資にパフォーマンス指標を導入して、オペレーション能力とビジネス成果への影響を継続的に注視する。
  • 複雑な課題に正面から取り組む独自の能力を最大限に発揮し価値の向上を目指す

    • タペストリー を織りなす。統合やオーケストレーション、およびフローに焦点を当てた全社的な戦略で、技術的な課題に対処する。
    • 組織間の橋渡し役になる。CIOは、組織内で「対角線を描くように立ち回ること」が可能な役職であり、その特徴を活かして水平的に部門間を横断し、あらゆるレベルの権限を垂直的にサポートする。またこうした可視性を利用して、効果と効率を阻害するサイロ化を解消する。
    • 人財を活用する。従業員の能力を制限するデータやプロセス、および意思決定の障害を取り除く。あらゆる時間と場所において、顧客や関係者に価値を提供する。
  • フォース・マルチプライヤー(force-multiplier)になる最新テクノロジーやインテリジェントなプロセス、および大胆な人財登用によって、ダイナミズムを生み出す

    • テクノロジーによって、価値の「ゴールデン・スレッド」を紡ぐ。: AI やハイブリッドクラウド、およびインテリジェント・ワークフローなどの先進テクノロジーを導入することで、アジリティーやイノベーション、および適応性を継続的に向上させる。
    • データを提供する。調整と最適化を迅速に行うため、高度なアナリティクスや自動化の技術を活用して、適切な意思決定者に適切な情報をいち早く提供する。
    • 自らの影響力を高める。単なる優れた管理者であることに満足せず、イノベーターになる。人財を引きつけ奮い立たせる存在になることで、従業員やビジネス・パートナーを鼓舞する。
  • CIOの職責1:部門横断的なファシリテーター(Cross-functional Facilitator)

    • 的確な人財配置と権限委譲によって、組織の采配を振る。
    • このタイプのCIOの職責は範囲が広いため、困難なトレードオフに振り回されることを予め認識する。多様な当事者に最大限の価値を提供できるよう、どのような IT サービスが適しているのか見極め、その分野の適材をリーダーとして指名する。
    • 真に必要な価値を見極め優先順位を設定する。
    • 重点分野の人財を育成しつつ、高度なスキルやマルチスキルを備えた人財を確保することで、データや統合、およびオーケストレーションにおける部門横断的な取り組みを支援する。
    • 業務を分担する。
    • CIOという役職が持つ権限を活かして、組織の各部門を結び付ける。CTOをはじめとする他部門のリーダーたちの広範な専門知識と自らの権能を組み合わせ、テクノロジーの影響を拡大させる。
  • CIOの職責2:クリティカル・オペレーター(Critical Operator)

    • ハイブリッドな職場環境を構築する。
    • 柔軟な労働形態と新しいワーク・モデルを率先してサポートする。最新のテクノロジーを活用し、エンゲージメントやコラボレーション、生産性、およびビジネス価値を向上させるための IT サービスを再構築する。
    • 自らのミッションを、全社的な目的に昇華させる。
    • このタイプのCIOが目指すのは、企業文化に変革を引き起こす触媒のような存在だ。自身の影響力を駆使しながら、戦略的目標に向かってテクノロジー資産を活用し、同じ考えを持つリーダーのコミュニティーを育成する。
    • 周りを巻き込む。
    • 職務のいくつかを信頼できる経営陣や CTOに委ねることで、より重要性の高い職務に集中して取り組む。
  • CIOの職責3:ビジョナリー・ビルダー(Visionary Builder)

    • 常に、目的を意識したコミュニケーションを心掛ける。
    • 短期的な意思決定が長期的な目標の邪魔をしないような企業文化を醸成する。
    • エコシステムを活用する。
    • 組織の枠を越えて、パートナーとのエコシステム全体でテクノロジーの変革を推進する。
    • リーチを活かす。
    • オペレーションを実行するリーダーたちと積極的に協働することで、戦略的なビジョンを進展させる。

テクノロジー・リーダーがいかにビジネス価値を創出しているかを探るため、今回の調査ではテクノロジー部門を3つの基準に基づいて評価した。

  • テクノロジーの成熟度: クラウド、AI、自動化、セキュリティーの導入レベル
  • テクノロジーの効果: アジリティー、データ管理、ガバナンス、レジリエンスの度合い
  • テクノロジーのROI: 業界ごとに正規化されたテクノロジー投資による利益

CIOの発言

  • British Airways 社の親会社、International Airlines Group 社のCIOである John Gibbs氏:

    • 「IT はすべての実務部門に関わるようになった。こうした中でCIOの役割が、テクノロジー・リーダーからビジネス・リーダーへとシフトしつつある。今日では、テクノロジーをどう活かすかが、事業業績左右する鍵となるからだ」
    • 「私は部署や役職に関係なく、多くの人たちと一緒に仕事をしている。あるときは現場のオペレーターと、あるときには CEO と直接打ち合わせをする」
    • CIOを、社内で「あたかも対角線を描くように」立ち回ることが求められる役職である
    • 「私は部署や役職に関係なく、多くの人たちと一緒に仕事をしている。あるときは現場のオペレーターと、あるときには CEO と直接打ち合わせをする」
  • China Tourism Group 社、Technology & Information Departmentのゼネラル・マネージャーを務める Rong Xian 氏

    • 「さまざまな部門に分散する点と点を結び付け、テクノロジーのリソースと能力をバランスよく再配置することで、より俊敏で効果的なビジネスとオペレーションの実現が可能になる」
    • 「もはやCIOの役割は、IT プロジェクトにテクノロジーを提供することだけに限定されていない。周りと協力し合いながら、企業と顧客のために成果を上げることが求められている」
    • 「当社における共通の利益、そして共通の価値観とは、他者を信頼し、利他的にふるまうことである」と語る。
  • インドのAxis銀行でIT部門の責任者兼上級副社長を務める Avinash Raghavendra氏

    • 「成功することはもちろん重要なことだが、成長の過程において失敗はつきものである。失敗したとしても、すぐに立て直し、そこから速やかに学ぶことが肝要だ」
    • 「この時流に乗り遅れないようにするためには、たゆまぬ自己改革が必要である。成功することはもちろん重要なことだが、成長の過程において失敗はつきものである。失敗したとしても、すぐに立て直し、そこから速やかに学ぶことが肝要だ」
    • 「企業は競合他社だけでなく、全業種を相手に、人財の獲得競争を繰り広げているのである」
  • Unilever 社の Steve McCrystal氏

    • 「CIOの役割は、『水平方向』へ展開するようになってきた。私たちが心掛けているのは、部門間の障壁をなくし、ビジネスの成果に照準を合わせることである」
    • 「時に私たちは、正確に説明責任を果たそうとするあまり、職務を過度にカテゴリー化してしまう。その結果、CTO やCIOの存在意義を見失うことになる。私たちの存在意義は、テクノロジーを使ってビジネス価値を創出することにある。だからこそ、この両者は協力し合って仕事に取り組まなければならない」
    • 「一つひとつの環境保護対策を総覧できるようなダッシュボードを設計することはたやすい。難しいのは、サイロ化を打ち破ることで得られるメリットを、特定の利害関係者にもたらすことである。CIOには組織の全体像を俯瞰する能力が与えられており、あたかもパッチワークからタペストリーを織りなすように、価値を生み出すことができる」
    • 「行動や選択は、可能な限りデータに基づいて行われるべきである。われわれの仕事は、意思決定に際して、常にデータを用意することである。最も重要なときに、適切なタイミングで、適切な人に、適切なデータを提供することがわれわれの使命である」
    • 「私たちは、より持続可能な選択肢を提供することで、世界をリードしたいと考えている。さまざまな製品のフットプリントを理解できれば、最初の段階からより良い結果を求めて最適化することができる。さらに経験から獲得した知識を活用すれば、将来さらに良い製品が作れるようになる」
    • 「私たちは、インテグレーション・レイヤーやオーケストレーション・レイヤーについてそれほど多くを話し合っているわけではない。私たちが主に話すのは、サイロ化の打破や、フローの生み出し方についてであり、またストーリーに新しい何かをもたらす機会についてである」
  • Fleury Group社のCIO兼CDOである Luzia Sarno氏

    • 「われわれの部署はテクノロジーによって、組織全体を俯瞰できるという特権を持っている。このように全社的な視点から、社内外のさまざまな関係や機会を把握できる部署は他にはない」
  • Nippon India Mutual Fund社のAbhijit Shah氏(CIOも兼務するCTO)

    • 「CIOはビジネスとテクノロジーをつなぐ架け橋のような存在である。その価値は、組織におけるビジネスとテクノロジーの両方を把握していることにある」
    • 「デジタル機能を進化させ続けるためには、強力な統合的管理能力が不可欠だ。パートナーと業務をシームレスに統合できる人財は極めて迅速にビジネス価値を創出することができる」と述べている。
  • 元ロンドン警視庁のCIOである Angus McCallum 氏

    • 自らの任務は「瞬時に対応」することが求められ、著しく困難な問題に対処しなくてはならないと語る。
    • 「私は自分の組織が抱える技術上の負債を、サプライヤーに転嫁することには気が進まない」と語る。
  • 米国バージニア州の Virginia Departmentof Behavioral Health and Developmental Services のCIOであるRobert Hobbelman 氏

    • 「CIOは部門間の橋渡し役である。しかしCIOの役割は進化している。ソリューションをただ提供するだけではなく、点と点を結び付けて、価値を生み出しているのである」と述べている。
  • Sun Life Financial社のLaura Money氏

    • 「私たちの組織の究極的な目標は、午前中に重要な洞察を得て、昼食までにプランを立て、午後にはプロトタイプを作成し、夕刻には生産に取り掛かることである。これを 2 週間ではなく、24 時間で実行できたとしたら、それは決定的に競争力のある、顧客のためのアドバンテージになるだろう」
    • 「私たちは、ある会議ではロックダウンについて話し合い、次の会議では制約の解除について検討する。しかし、どちらの会議も、見つめる先にはお客様がいる。この 2 つの会議で諮られるアプローチは根本的に異なるため、両立させる方法を見つけることは、リーダーシップを試す試金石となる。それでも、お客様のためなのだという情熱があれば、われわれは必ずやり遂げることができるはずである」
    • 「われわれは管理者であるよりも革新者、そしてサービス供給者であるよりもソート・パートナーであるべきで、人財を引き寄せる存在である必要がある。単なる有能なマネージャーにとどまらず、革新的でありながら個人として重要な人物になって、初めて有用な人財を引きつけることができるのである」
  • Nationwide Insurance社の上級副社長兼CTOであるMelanie Kolp氏

    • 「当社はテクノロジー・リーダーのコミュニティー形成に努めている。その中で重視しているのがベスト・プラクティスの共有である」
    • すべての役職者の肩書に「テクノロジー」という用語を意図的に加えることを決めたと語る。これは、組織がテクノロジー主導型企業へ変革したことの現れである。Kolp 氏はこう続ける。「CIOの役割として、従来のバックオフィス業務の側面を強調するのではなく、フロントオフィスでエンゲージメントを高めるような役割をより強調したい。今やテクノロジーがビジネスの主導権を握っている」
    • 「CIOの役割として、従来のバックオフィス業務の側面を強調するのではなく、フロントオフィスでエンゲージメントを高めるような役割をより強調したい。今やテクノロジーがビジネスの主導権を握っている」
  • OCLCのBart Murphy氏

    • 「多くのCIOは、技術上の負債や統合、および抽象化の問題を抱えている。しかし、イノベーションを中断すると、有能な社員とそうでない社員とに分かれてしまう。これは望ましい文化ではない」
    • 「CTO の役割の背景には、CIOはイノベーションを起こすことができないという考え方がある。私は『構築』部門と『運用』部門を分離することには反対である。なぜなら、これらは相互に情報を提供し合っているからである」
  • Fortum 社でビジネス・テクノロジー担当上級副社長を務める Arun Aggarwal 氏

    • 目的とインセンティブを一致させる必要性を強調し、次のように語る。「他のテクノロジー・リーダーと協働する際は、目的の明確化を徹底する必要がある。つまりミッションを明確にし、機能に重複がないようにするのである。財務的なインセンティブとオペレーション面のインセンティブを一致させなければならない」
  • ヤマト運輸株式会社デジタル機能本部の執行役員である田中従雅氏

    • 大局的な観点から、テクノロジー・リーダーを団結させる共通の目的を強調する。「旧来 IT 組織はシステムを中心に、会社全体を俯瞰的に捉えられる組織であり、DX 推進の重要な役割を果たす。CIOは IT のバックグラウンドを持つ人である必要はない。プログラミングができる必要もない。デジタルで変化するビジネス環境に合わせた変革を推進することができれば良い」
  • Cathay Pacific Airways 社 Digital & Information Technology部門のディレクターである Lawrence Fong Yat-cheung 氏

    • 「CIOは機能・成熟度・効率・制限・制約の観点から、組織全体にわたるビジネスとテクノロジーの全体像を把握しなくてはならない」
  • China Bohai 銀行副頭取兼最高リスク責任者のZhi Hong Zhao氏

    • 「データを戦略やオペレーション、および文化にいかに組み入れ、価値をどう実現すべきかは、CIOが深く考えるべきテーマである」と語る。
  • Group IT Ericsson 社の Ulf Brömster氏(Supplier and CommercialGovernance 部門責任者)

    • 社員であっても起業家としての視点が必要だと訴え、「CIOが企業のデータ統合や活用をリードしているときは、同時に、新たなビジネス機会創出を目指す試行と発見の道を歩んでいるときなのだ」と語る。
  • WNCGroup社のCIOであるJonathan Li氏

    • 今後の展望について次のように述べている。「変革のリーダーとしての、CIOのソフト・スキルはますます重要なものになっていくだろう」
  • Bradesco 銀行のCIOである Walkiria Marchetti 氏

    • 「教育機関では、私たちが求めるスピードで専門家を育成することはできない。パンデミックは状況をさらに悪化させており、資格や検定に対する評価は、企業の間だけでなく、従業員の間でも大変高まっている」
    • 「競争は激しさを増しており、さらなるスキルが求められるようになってきた。例えば人類学、統計学、経済学などに関する知識さえも求められている」
    • CIOとその目的について次のように述べている。「われわれの世代を動かすのは目的意識である。テクノロジーの活用方法も含め、それは企業が配慮すべき課題である。CIOは、AI や倫理的な問題、データをどう扱うかといった議論を避けて通ることはできない。これらの問題を自社だけに限らず、社会という文脈を通して考えなくてはならないのである」
  • Banorte 社の Fernando Treviño Elizondo氏

    • 「今日のCIOはビジネス・パートナーと連携しながら、そして組織のメンバーと諮りながら、企業が進むべき変革への道筋を定めるべきだと考えている」
  • 日本生命保険相互会社、取締役専務執行役員、三笠裕司氏

    • 「私はCIOの役職に就いているものの、テクニカルな側面だけでなく、資源コントロールサイド、経営サイドに近い役割を強く担っている」

CIOとCTO

CIOの職責が業種や組織によって大きく異なるのに対し、CTOの責任分野は業種や組織の違いにかかわらず、基本的に上記の3つに限定されていることが、両者からの回答で明らかになっている。

  • CIO

    • サプライチェーン・マネージメント
    • 人財管理および生産性
    • エンド・ユーザー体験
    • 職場の機能性
    • 事業継続性
    • サステナビリティー課題
    • データ・ガバナンスおよびコンプライアンス
  • CTO

    • テクノロジー戦略
    • テクノロジー・オペレーション
    • テクノロジー・アーキテクチャー
  • CIO・CTO共通

    • イノベーション戦略
    • データ・プライバシー
    • エコシステム戦略
    • ソフトウェア開発ライフサイクル
    • サイバー・セキュリティー
    • 経営層や取締役会への助言

質問事項

  • 空前の変化と好機の3つの重要な質問事項

    • 組織を差別化するために、テクノロジーをどのように活用していますか?
    • 経営層の戦略ディスカッションの場において、独自の視点を提示していますか?また、それはどのようなものですか?
    • 組織の各部門を結び付けて、さらに大きな価値を生み出すためには、どうすればよいと思いますか?
  • 岐路に立つコラボレーションの3つの重要な質問事項

    • 組織全体で価値を最適化するために、テクノロジー部門をどう活用していますか?
    • テクノロジー戦略を実行に移すために、テクノロジー部門以外の経営層をどのように巻き込んでいますか?
    • 従業員に生き生きと働いてもらい、生産性を高めるために、どのように制約を取り除いていますか?
  • 航路を見定めるの3つの重要な質問事項

    • 自らの強みを活かし、効果を高めるために、自身の職責をどのように定義しますか?
    • 組織を強化するためには、自身の特性やリーダーシップ・スタイルをどう活かすべきだと思いますか?
    • 身近な協力者のスキルと能力において、自身の職務を充足させるために最も必要な要素は何ですか?

CIO革命障壁を打ち破り、価値を生み出すのわからないところ

CIO革命障壁を打ち破り、価値を生み出すに出てくるキーワード

  • 年平均成長率(CAGR)
  • ハイブリッドクラウド・アーキテクチャー