グロービス学び放題の現状維持バイアス:概要(コース概要より引用)
「現状維持バイアス」について
これまでのやり方を変えなくてはならない時、また何かを手放さなければならない時など変化に直面した際に、 よほど強い動機がない限りは「今のままが良いかもしれない」といった躊躇する気持ちや、 漠然とした不安を感じることはありませんか?
このコースでは、現状維持を望む人間の考え方の傾向である「現状維持バイアス」について紹介します。 こうしたバイアスから完全に逃れるのは難しいものですが、そのメカニズムを理解することで、より良い選択ができるように学んでいきましょう。
「現状維持バイアス」をおすすめしている人
- 考え方の偏りを知り、その対処法について学びたい方 人の意識や組織変革を進める立場にある方 変化することを不安に思いがちな方
「現状維持バイアス」を受講して学んだこと
現状維持バイアスとは、「様々な要因で、変化変容を受け入れず、現状を維持し続けようとするバイアス」と理解した。 どんな組織や人にも、「変化変容をして新しい未知の状態へ移行した未来」と「変化変容せずに現状を維持した未来」という二つの未来がある。 このときそれぞれの未来に対して下記のようなことを思考する。
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変化変容せずに現状を維持した未来
- 変わらないことの心理的な居心地の良さ
- 現状維持の方がリスクが想定できる
- 失うことへの恐れ
- 現状維持自体のリスクを考慮しない
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変化変容をして新しい未知の状態へ移行した未来
- 不透明性や不確実性に対する心理的な不安
- リスクの過大評価、適切な見積もりの困難さ
これらの思考・行動は、授かり効果(保有効果)、損失回避によるものである。
そのため、現状維持バイアスに対応するコツ・留意点は、「誰しもバイアスに陥る可能性があることを自覚すること」や「現状維持のデメリットを説くこと」が重要になる。
「現状維持バイアス」を受講して内省したこと
現状維持バイアスの「現状を変えないことへのリスク評価」と「現状を変える行動のリスク評価」が適切にできていないと感じた。 リスクを適切に評価することで、バイアスを外し現状を維持するか?それとも変化させるかを決めていきたい。
今までは、現状を変化させることによる、新しいメリットを強く訴求してきた。 しかし、なかなか合意形成はできなかったのは「現状維持バイアス」の影響と考えられる。 そのため、「現状維持を続けた先にあるデメリット」を強く訴求することをしていこうと考えた。
「現状維持バイアス」を受講して今後に活かすこと
新しいサービスの導入や機能の開発において、人と合意形成する機会が増えてきている。 合意形成では下記の点に気をつけて進めていこうと思う。
- 変現状を維持した未来についての現状維持を続けることで起こりうるデメリットの精査とリスク評価
- 新しい状態へ移行した未来についての、不確実性や不透明性の払拭、適切なリスク評価
「現状維持バイアス」メモ
- 現状維持バイアス:変化に対する漠然とした恐れから、「今のままでいいか」と考えてしまうバイアスのこと
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現状維持バイアスのメカニズム
- 変化した姿・将来に対して
- 不透明性や不確実性に対する不安
- リスクの過大評価
- 現状に対して
- 変わらないことの居心地の良さ
- 現状維持の方がリスクが低い
- 失うことへの恐れ
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現状維持バイアスの要因
- 授かり効果(保有効果):自分が既に持っている物を高く評価し、手放したくないと考える効果
- 損失回避:得をする可能性よりも、確実に損失を回避することを重視する傾向
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コツ・留意点
- バイアスに陥る可能性があることを自覚すること
- 現状維持のデメリットを説く