グロービス学び放題のアンカリング・フレーミング:概要(コース概要より引用)
「アンカリング・フレーミング」について
「通常3万円のところを特別に1万円でご提供!」「月々たったの1,980円!」といった宣伝や広告を見聞きして、思わず心が揺れ動いてしまった経験はありませんか? 実はこの背景には「アンカリング」「フレーミング」といった認知バイアスが隠れています。 「アンカリング」とは、特に交渉時に使われる考え方で、状況を認識する情報を得たり、与えたりすることを指し、「フレーミング」は、ものの見方や捉え方、つまり、枠づけのことを指します。 営業やマーケティングなど、幅広い場面で活用できる認知バイアスの考え方を理解しておきましょう。
「アンカリング・フレーミング」をおすすめしている人
- 仕事上、相手との交渉をすることがある方
- 交渉術の手法を知りたい方
- 相手との最適な妥協点の見つけ方を知りたい方
「アンカリング・フレーミング」を受講して学んだこと
アンカリング・フレーミングは、「状況を認識する材料となる情報を与えることと与えられた情報によって、物事の考え方・捉え方が誘導されること」と理解した。 アンカリングとは、状況を認識する情報を得る・与えることで、人は誰でも、状況判断や意思決定の基準となるアンカーを持っている。 これらの、アンカーになりうるものは、「認識され易い情報」・「単純化された情報」・「過去の経験」などがある。 また、フレーミングとは、ものの見方や捉え方(枠づけ)を誘導することである。 人は、自分が把握している情報をもとに意思決定を行うので、フレーミングの影響を大きく受けてしまう。
交渉においては、相手のアンカーとなり得る情報を提供し、アンカリングを行い、相手の意思決定をフレーミングしていく。 一方で、自分のアンカーを認識し、アンカー以外の論点・拠り所を探す。フレーミングされていないかを客観的に見つめる必要がある。
「アンカリング・フレーミング」を受講して内省したこと
交渉が苦手な点に、アンカリング・フレーミングを理解していなかったことが原因と感じた。 馬鹿正直に、情報を開示してしまうので、納得のいく交渉結果に至らないことが多いように感じる。 また、メリット・デメリットを公平に提示するので、意思決定まで至らないことが多々ある。
「アンカリング・フレーミング」を受講して今後に活かすこと
自身と交渉相手のアンカーを理解し、互いが利益が十分に得られる範囲でアンカリング・フレーミングを使っていこうと思う。 やりすぎると、人間関係が破綻しそうなので注意が必要だ。
「アンカリング・フレーミング」メモ
- アンカリング: 状況を認識する情報を得る・与えること
- フレーミング: ものの見方や捉え方(枠づけ)を誘導すること
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要求があった場合に
- 一度、要求に応えてしまった。→要求はすぐに応えられるものという情報を与えたことになる(アンカリング)
- 要求に応えてしまった。→要求したらすぐに応えてくれるものという見方が作られた(フレーミング)
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アンカーとは: 状況を認識/判断する拠り所・基準点
- 例:
- 認識され易い情報
- 単純化によるもの
- 過去の経験:
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値段交渉: 売り手が最初に言い値を高く言った方が、低く言うよりも最終的な妥結額が高くなる傾向がある。
- 値段の提示がアンカリングとなる
- フレーミングとは: 特定の方向に見方が誘導されること
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アンカリング・フレーミングの影響は強い
- テレビショッピング:
- アンカリング: セットで売ることで、通常の値段よりも安い価格で販売する。
- フレーミング: お買い得だという捉え方に誘導する
- 高価な宝石
- アンカリング: 分割払いを進めることで、携帯代と同じくらいの値段だと言う情報をあたえる
- フレーミング: これなら買えるかもと思わせる
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有利な交渉のため
- 自分のアンカーを自覚するための客観視
- アンカー以外の拠り所を見つける・示す
- リフレーミング(枠づけの転換)、相手の認識を変える
- 時間を変える
- 人を変える
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自他のフレーミング・アンカリングは異なる
- 誰の視点から見たものかを意識する
- フレーミングは時間や状況で移り変わる